大まかな形状をガンガン作っていこう!DynaMeshでトポロジーなんか気にしない

2012.03.28kickbaseZBrush4


今回は老人モデリングの連載第1回目となります。ZBrush4R2から搭載されたDynaMeshを使用してベースメッシュ( モデルのラフな形状 )を作成します。本連載は基本的にZBrush4以降の使用を想定していますが、このDynaMeshは非常に強力な機能なので、ぜひZBrush4R2以上のバージョンを使用されることをおすすめします。本機能によってトポロジー( ポリゴンの構造 )を意識せずにモデリングできるので、中~低解像度で行うベースメッシュ作成にとって最適な制作手法と言えるでしょう。特に「極端なポリゴンの引き伸ばし」「ポリゴンが密集する箇所」のモデリングに効果を発揮します。また本記事では不言していませんが「ブーリアン( 和、差、積 )モデリングをサポート」している点も特筆すべきでしょう。

連載記事のため、目次を作りました。ZBrushを始めたばかりの方は、以前の記事も参照してください。 こちらからどうぞ

※画面はZBrush4R3のものです

01 : PolyMesh 3Dの配置

まずはスカルプトを行うための準備としてスフィアを配置します。プリミティブであるSphere 3Dを画面にドラッグし描画し、Editモードに入ります。本例ではトポロジーをわかりやすくするため、Tool > Initializeからプリミティブの初期設定を変更( HDivide:32 , VDivide:18 )します。最後にMake PolyMesh3Dを実行し、編集可能な状態にしましょう。最後にShift+Fキーでポリフレームを表示しておきましょう。DynaMeshの効果が分かりやすくなります。

※本手順についての詳細はここをクリアできれば後は何とかなる!ZBrushのハマりポイント – DS LAB.を参照してください

02 : DynaMeshを有効に

Tool > Geometry > DynaMeshボタンを押し、ダイナメッシュを有効にします。本例ではResolutionの値を16で実行しています。16というのは非常に低い分解能なので、実制作においては128~512以上で行いとよいでしょう。低解像度でポリゴンの流れを分かりやすくするために、意図的に低い値で実行しています。

03 : Moveブラシで自由に変形する

Move系ブラシで自由に形状を作っていきましょう。トポロジーは気にせず、自由に変形して行きましょう。ZBrush4R2以前( つまりDynaMeshがない場合 )であればReMesh Allなどの機能を使用するか、ポリゴンの引きつりが出ない範囲で変形を行い、その後はサブディバイドしていくという制作手法が一般的だったと思います。しかしDynaMeshを利用したワークフローはそれらの方法をより一歩昇華させ、あたかも3D-Coatのボクセルモデリングをしているかのような自由な操作感を得ることができます。※3D-Coatとは異なりリメッシュは自動実行ではありませんが、リメッシュの操作は負荷が高いため、任意のタイミングで実行させるZBrushの設計は個人的には良い判断だと思います。

04 : リメッシュを実行する

リメッシュの実行は簡単です。DynaMeshが有効になっている状態で、モデル外でCtrl+ドラッグし、矩形内にモデルが入っていない地点でクリックを離します。これはマスク解除と同じ操作です。

05 : リメッシュ結果を確認する

メッシュが均等に再分割され、ポリゴンの伸びが解消されたのが確認できました。DynaMeshによってMove系ブラシはもちろんのこと、使い所が今ひとつ難しかったSnakeHookブラシも用途が広がると思います。リメッシュは何度も繰り返し実行できるので、モデリング→リメッシュを繰り返す事で素早くベースメッシュを作成する事が可能になります。
※メッシュに変更を加えていない状態でリメッシュを実行しても効果はありません。変更後に行うようにしましょう

06 : DynaMeshのパラメータ

  • DynaMesh : ダイナメッシュを有効にします
  • Group : ポリグループがある場合、個々のパーツに分割します。SliceCurveとともに使用することが多いでしょう。分割されたパーツはひとつのサブツール内に配置されているため、個別に移動させるためにはMoveモードでトランスポーズハンドルを使用します
  • Polish : リメッシュ時にClayPolishを実行します。ClayPolishは指定した角度を元にモデルを「エッジはよりシャープ」「曲面はより滑らか」にします
  • Blur : スムーズ量を設定するスライダです。0-100の値をとり、大きい値をセットするとより強くスムーズがかかります。ただしこの値を大きくし過ぎるとディティールが失われてしまうため注意しましょう
  • Project : リメッシュ時にプロジェクションを実行します。このオプションが有効な場合、リメッシュ前のディティールをできるだけ維持するよう処理します
  • Resolution : 分解能を設定するスライダです。この値を大きくすると、ポリゴン数が多くなりディティールを保持したままリメッシュを行いますが、より負荷がかかるようになります。Resolutionを高くした状態でのDynaMeshに限界を感じたら、通常のワークフローであるサブディビジョンレベルを用いたモデリングに移行しましょう
  • ※Add,Sub,Andボタンについては現時点( ZBrush4R3 )で不可解な挙動をするため割愛します。具体的には「和、差が混在した場合の結果が想定と異なる」という点です。詳しくは下記参考サイトを参照してください
    ※Create Shell,Thicknessについては立体造形用の機能なので割愛します。これらは「肉抜き」についての機能です

    07 : ベースメッシュの作成
    上記01-06を考慮に入れ、ベースメッシュを作成します。スフィアからMoveブラシのみで作成しています。ベースメッシュの段階ではご覧のとおり本当にザックリとしたモデルで問題ありません。次回以降徐々にディティールを作成していきます。

    参考サイト

    ぐだぐだ日記 ZBrush4 R2の覚え書き(その4)
    ぐだぐだ日記 DynaMeshの使い方の考察


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