実際使うのはほんの数本?ブラシを偏愛しよう

2012.04.02kickbaseZBrush4


老人モデリングの第2回目。ディティールスカルプトに入る前の段階まで進めてみましょう。前回はDynaMeshとMoveツールのみを使用して大まかなベースメッシュを作成しました。今回はやっとスカルプトらしいスカルプトに入ります。具体的なフローとしては下記の通りです。

  • ブラシはCrayTubesとMoveの2本を切り替えながらスカルプトしていきます( 唇の部分のみDam_Standardブラシを使用 )
  • 耳や唇など、部分的にせり出したパーツはマスクとトランスポーズを併用して押し出します
  • ある程度スカルプトが進んだら、DynaMeshを実行してメッシュを均一化します
  • 上記を繰り返しながらモデルを作成していきます。ポイントとしてはDynaMesh > Resolutionの値を128→256→512と段階的に大きくしていく点です。
    段階ごとに分解能が高くなり、より詳細なスカルプトが行えるようになります。実際の工程を録画したので下記を参照してください。

    連載記事のため、目次を作りました。ZBrushを始めたばかりの方は、以前の記事も参照してください。 こちらからどうぞ

    ※画面はZBrush4R3のものです。音声はありません。実際のスカルプトを等速で再生しています。

    01:ブラシの切り替え

    よく使うブラシをホットキーに割り当てている方も多いと思いますが、僕は割り当てていません。幸いZBrushにはキーボードからブラシを絞り込み検索する機能がついているので、カスタマイズしなくてもストレスなく各ブラシにアクセスできます。ただし、この方法にも難点がないわけではありません。ZBrushはバージョンアップする度にプリセットブラシの内容が更新されるので、慣れ親しんだキー操作が変わることがあります。バージョンアップした際は注意しましょう。

    Bキー( F2キー )を押すとブラシパレットを呼び出すことができます。このQuickPickと呼ばれるパネルにはプリセットブラシと自分で登録したプリセットブラシが読み込まれます。自分でプリセットブラシを登録したい時は下記ディレクトリにブラシを入れるとZBrush起動時に認識されるようになります。

    Windows : ZBrushインストールディレクトリ\ZStartup\BrushPresets\

    続いてブラシの頭文字を入力すると絞り込み検索が行えます。Clay系ブラシやClip系ブラシ、Curve系ブラシにアクセスするにはCキーを押し、候補を絞り込みます。さらに各ブラシアイコン左上のオレンジ色の文字を入力するとブラシが確定します。また一段絞り込んだ状態でスペースキーを押すと絞り込みがキャンセルされすべての候補から再度検索できます 。以下によく使うブラシのキー操作を紹介します

    B→C→T : ClayTubes
    B→M→V : Move
    B→D→S : Dam_Standard

    02:シンメトリーモードを活用する

    Xキーでシンメトリーをトグルすることができます(デフォルトはX軸に対称)。シンメトリーの設定はTransform内から行えます。X,Y,Zボタンを同時にオンにすることで、複数の軸に対して対称なスカルプトを行うことができます。「>M<」マークのMirror Symmetryは常にオンにしておいた方がいいでしょう。

    今回のモデリングでは使用していませんが、Radial Symmetryも非常に有用な機能です。円周上にシンメトリーポイントを表示し、同時にスカルプトすることができます。下図のようなスカルプトが簡単に行えるので、工業製品のような無機質なオブジェクトのスカルプトにおいて特に役立ちます。

    03:Z IntensityとFocal Shiftは変更しない?

    僕はディティールスカルプトに入るまではZ IntensityとFocal Shiftは触らず、Draw Size、ペンタブの筆圧、オブジェクトとの距離の3つの要素をコントロールしてスカルプトしていくというスタイルで制作しています。これらのパラメータはディティール制作時には多用しますので、ホットキーは覚えておくといいでしょう。

    Sキー : Draw Size
    Uキー : Z Intensity
    Iキー : RGB Intensity( Mrgb/Rgbのどちらかがオンになっていないと機能しません )
    Oキー : Focal Shift

    今回紹介した方法がベストとは限りません。ネット上にある様々な動画を見ると、より短時間でより高いクオリティの作品を作っている方が大勢います。実際僕の作業では試行錯誤しながら手戻りが発生しているところが見受けられると思います。しかし、この方法のメリットとしてDynaMeshを核としたワークフローなので、トポロジーを意識しなくて済む点とサブディビジョンレベルを持たない状態での作業なので、他の機能と干渉しない点があげられるかと思います。みなさんもご自分の目的、好みにあった手法を探してみてください。


    今回の作業を進めてこの状態までスカルプトが完了しました。次回はディティールの制作に入ります。


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