介護・ヘルパーの転職市場は超売り手有利?

介護士やヘルパーの転職マーケットは依然として人手不足が続いており、厚生労働量の発表によると、2025には245万人の労働力が必要であり、現在の状況から推察すると約34万人も人手が不足するというデータが出ています。

そのため、介護の現場へと転職すること自体は比較的容易な状況が続くでしょう。

ただ、介護業界は労働環境や条件も悪いと思われがちなため、異業種からの転職希望者や若者のなり手が少なく、人材確保に苦戦しています。

ロボット等のテクノロジーの発展により介護の労働環境は徐々に改善されていくことが想像されており、この先状況が変わっていく可能性もありますが、そんな介護の転職市場と今後について見ていきたいと思います。

介護業界の転職市況は超売り手市場

上記で記載した通り、介護業界は慢性的な人手不足に悩まされており、今後もさらに人手不足になっていくことが予想されておりますので、転職すること自体は比較的容易です。

経験豊富な方がより良い条件を求めて転職するケースはもちろん、
未経験者が介護業界にチャレンジしてみようというケースにおいても転職希望者を受け入れる傾向にあり、介護業界に興味のある方にとってはチャレンジしやすい市況と言えるでしょう。

介護業界の転職において資格は不要 介護業界未経験でも転職は可能

介護福祉士や社会福祉士等の資格をお持ちであれば比較的有利な条件での転職が可能ではありますが、
現在の転職市況においては、資格がなくても転職は可能であり、未経験者を求める求人も多数存在しています。

未経験・無資格の状態から介護業界へ転職し、働きながら資格を取得しキャリアアップしていくことができます。

未経験者の方の場合、まずは「介護職員初任者研修」の取得を目指していくのが良いでしょう。
これは、以前は「ホームヘルパー2級」と呼ばれていたものと同等の資格となります。

介護職員初任者研修を取得することで身体介護を行うことができるようになるため、仕事の幅が広がります。
そのため、未経験から介護業界へと転職するケースではまずは初任者研修の取得を目指すと良いでしょう。

そして、実務経験を3年以上積むことで国家資格である「介護福祉士」の受験資格が得られます。

介護福祉士の資格を取得することで手当や給与の上昇が見込め、待遇は良くなるでしょう。

近年受験者数は減少傾向のようですが、キャリアの幅を大きく広がるため、是非介護業界で働いていきたいとお考えの方は取得を目指してほしいと考えています。

介護業界はキャリアアップ・ステップアップができない業界と思われがちですが、
介護福祉士の資格を取得し、介護や医療に関する専門スキルを伸ばしつつ、関連する知識を勉強していくことでキャリアの幅・キャリアアップを目指すことができます。
どの業種・業界でも同じですが、ご自身の努力次第でステップアップしていくことが可能です。

いずれにせよ、介護福祉士等の国家資格取得においては、実務経験3年以上が必要となるため、
資格がなくても採用される職場が多い現在においては、資格を目指す前に介護の現場で業務に携わっておくことができます。
資格取得にあたっては、時間も費用もかかりますので、まずは介護業界があなたにマッチしているかどうか確認する意味でも、未経験で転職できる状況というのはチャレンジしたい方にとって良い状況と言えるでしょう。
実務経験のみならず資格取得のための勉強も頭に入っていきやすくなりますので、これから介護業界で働いていきたいとお考えの方にとってはとても良い状況と言えるでしょう。

転職においてコミュニケーションスキルが重要

経験者であろうと未経験者であろうとコミュニケーションスキルは非常に重要です。

介護サービス利用者である高齢者とのコミュニケーションは必須です。
特に未経験で入ってくる方は最初は戸惑うことも多いかもしれませんが、基本的なコミュニケーション能力があれば慣れていくことはできるでしょう。

また、介護現場のみならず、一緒に働く仲間とのコミュニケーションも重要です。

介護業界に限った話ではありませんが、職場の人間関係がもとで辞めてしまう方も一定度いらっしゃいます。
職場での円滑な人間関係構築は非常に重要な要素となります。

人当たりの良い人柄やコミュニケーションが取れる方は非常に重宝される傾向にあるため、
転職においてはコミュニケーションスキルに関してしっかりアピールできるよう準備しておきましょう。

介護業界では忍耐力・我慢強さも重要

介護の現場では忍耐力・我慢強さも必要とされます。

介護サービス利用者に怒られることもありますし、認知症の方を相手にするケースでは根気よく対応する必要もあるため、忍耐力・我慢強さが求められます。

介護もサービス業であるため、転職においては我慢強さや忍耐力をアピールできるようにしておくと良いでしょう。

面接ではあなた自身の経験をもとに話ができるようにしておく必要がありますので、これまでの経験を振り返っておくことをおすすめします。
また、振り返るにあたり、実際にあなた自身が我慢強く作業に取り組むことの性格であるか、自身でも判断しておく必要がありますので、振り返りは必ず行っておきましょう。

介護業界は年収が低い?待遇は改善されつつある

介護職は年収が低いというイメージがあるかと思います。
実際に厚生労働省等から発表される年収データ等を見ると他の職種に比べて低い数値となっています。

ただ、介護業界はパート勤務者が多いという点、
未経験で業界に飛び込んできたばかりの方が多いということもあり、必然的に全体を平均した年収が低くなってしまうのです。

成熟したマーケットというわけではなく、どんどん新規で働いてくれる人を増加させている途中であるため、経験の長い人が少なく、その分給与等は低く見えてしまいます。

そうしたイメージからなかなか介護業界へと転職する方は増加しないのです。

こうした状況を受けて、政府は介護業界の待遇改善策を続けており、介護事業者は従業員の待遇改善に努めています。
介護業界は国からサポートされている業種であり、待遇改善は今後もされていくでしょう。

介護業界へ転職するなら今がチャンス

未経験でも転職ができる上に、資格取得のサポートを行ってくれる介護事業者もあります。

働きながら資格が取得で、ステップアップしていける環境があるという点と、
待遇改善が進んでいる状況であることを考えると、
現在介護業界へと転職するのは良い時期と言えるでしょう。

興味のある方は実際に求人に応募して話を聞いてみたり、転職エージェント等から情報を聞いてみるのも良いでしょう。

介護の転職市場はしばらく売り手有利の状況が続いていきますので、今のうちにしっかり情報収集し転職に備えましょう。

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