介護業界でワークライフバランス重視の転職をする上で押さえておく3つのポイントは?

ワークライフバランスとは「仕事と生活の調和(内閣府)」と訳され、“仕事のみならず仕事以外の生活についても充実させた生活を送る”ことを指します。

一般的には労働時間や労働形態を見直し、働きやすい環境を目指すという意味で使われます。

比較的不規則な職場環境の場合もある介護業界でも、ワークライフバランスの実現に力を入れている職場が多くあります。

どのようなポイントを抑えて転職先を探すのがよいでしょうか。

介護業界でワークライフバランス重視の転職を実現するポイント3つ

ワークライフバランスでは、仕事も大事にしつつそれ以外の生活も充実させる働き方が重要とされます。

一方で、個人の考え方はそれぞれなので、休みの日数が大事なのか、給料が大事なのか、どこに重きを置くかは人によって異なります。

介護業界で転職先を探す際にワークライフバランスを考えるとどのようなポイントを押さえておくことが良いのでしょうか。

介護業界では勤務日数や時間が施設により異なることを理解する

介護業界では、勤務時間や勤務日数が施設により大きく異なります。

介護業界は市場規模が10兆円程度と言われるなか、最大手と言われる会社でも介護事業の売上高は約1,500億円、売上高10位程度の法人も100億円の売上高に満たないと言われます。

つまり、介護業界は数多くの中堅・中小企業が支えている現状があることがわかります。

そのため、法人により待遇面や条件面が様々であるという実情があります。

求人票を見比べると、年間休日100日程度の法人から130日を超える法人まで非常に幅が広いことが分かります。

また、勤務時間についても短い時間設定がされている法人もあります。

その他にも夜勤の時間が夕方から翌朝までの「二交代制」と言われる夜勤形態から、夕方から深夜・深夜から翌朝という「三交代制」と言われる夜勤形態の施設まで様々です。

ワークライフバランスを意識した働き方をしようと思えば給料の高い低いもありますが、法人の年間休日数や勤務時間、勤務形態についてもよく確認をする必要があります。

施設の人員配置を確認してみましょう

介護業界では、提供するサービスにより最低限の人員配置が決められています。

そのため、決められた人員配置を満たせない施設は介護保険の指定を受けることができません。

しかし一方で、それ以上の手厚い配置については法人により様々な考え方を持って施設運営が行われています。

基準ギリギリでサービスを提供する施設もあれば、比較的手厚い人員配置を行う施設まで様々です。

ギリギリの人員配置を行っている施設では、誰かが休みになった場合には他の職員が呼び出されたり超過勤務を行ったりして業務をこなさなくてはいけません。

働きやすさを考えれば、出来る限り手厚い職員体制の施設の方が働きやすいと職場環境と言えます。

職員数の少ない施設では、交代勤務の場合に「休みの希望を入れることが出来ない」などという話しを聞くことも多くあります。

給料は高いけど職員数が少なく、休みも少なくて緊急で呼び出されることが多い施設などは決してワークライフバランスが実現されているとは言えません。

職員の人員配置については、厚生労働省が運営する「介護サービス情報公表システム」で確認することが出来ますので転職を希望する施設の情報を事前に見てみることをおススメします。

どのような働き方をしたいかを明確にしましょう

自分がどのような働き方をしたいかを明確にしておきましょう。

例えば以下の2つの法人を比較してみます。

  A法人 B法人
基本給 20万円 18万円
年間休日 105 124
年間出勤数 260(365-105) 241(365-124)
1日の勤務時間 8時間 7時間45
年間勤務時間 2,080時間(8*260) 1,867時間45(7.75*241)
基本給時給換算 1,154 1,156

基本給はA法人の方が高く、年間休日数はB法人が多く、一日の勤務時間もB法人が短い

しかし、時給換算をすると両法人とも大きく変わらないことが分かります。

給料の高いA法人と、勤務時間の短いB法人はどちらがよい法人でしょうか?

正解はありません。

給料が高い職場をよい職場と感じる方もいれば、勤務時間が短い職場をよい職場と感じる人もいます。

それぞれの価値観や働き方の希望で選ぶことが大事になります。
独身のうちは給料が高い職場で、働いてからは休みが多い職場が良いなどライフスタイルに合わせて価値観も変化してきます。

幸い介護業界は売り手市場となっており、比較的自由に自分の望む働き方を選べるような状況にあると言えます。

夜勤もこなして給料を多くもらいたいのか、時間を大事にしたいから給料は低くても休みや自由な時間が欲しいのか、まずは自分がどのように働きたいかを明確にして転職先を探しましょう。

介護業界で転職先を探す際に注意したいポイント

ワークライフバランスに限らず、転職先を探す際には以下のポイントに注意をしましょう。

事前に見学をして施設の雰囲気を確認しましょう!

転職を希望する際には必ず見学をしてから応募を行いましょう。

特に入所系の施設などでは夕方の見学が可能であれば、夕方の状況を見ることをおススメします。

何故なら、通常の施設では日勤帯の終わりの時間が最も職員数も手薄となり、そこで「サービス残業が行われていないか」や「定時で帰れているか」など、あえて施設の『大変な一面』を見てみるということが出来るからです。

職員数が手薄な時間帯の利用者の様子や、働いている職員の様子がその職場の本来の雰囲気と言えるかもしれません。このような工夫も見学をする際のポイントと言えます。

いつも求人が出ている施設は注意した方が良いかも知れない

介護業界は離職率の高い業界と言われます。
また、ブラック企業と言われるような法人もない訳ではありません。

いつも求人が出ている施設が全て悪い訳ではありませんが、あまりに頻繁に求人を出している施設は何か問題がある場合があります。

実際の就職では働かなくては分からないことも多く、そのような施設を検討する際には事前に見学を行うなど十分に注意をすることが必要です。

「介護サービス情報公表システム」では、職員の入退職の情報も記載されています。

そこであまりに頻繁に職員が入れ替わっている施設は何か問題があるのかもしれません。

介護士が転職でワークライフバランスを実現するために

介護施設によっては、24時間365日利用者の介護を行うために職員が働いています。

そこでは様々な働き方の職員が高齢者を支えています。

フルタイムで夜勤もこなす職員から、週に数回の短時間勤務のパート職員まで様々な職員が、そのライフスタイルに合わせて高齢者を支えることが出来る点は介護業界の特徴と言えるかもしれません。

売り手市場の介護業界は、比較的自由に働き方も選ぶことができてワークライフバランスが取りやすい業界と言えるかもしれません。

本記事で紹介したような視点以外にも、介護業界の転職に詳しい転職サイト・転職エージェントを活用することで、ブラックな介護施設への転職は避けられますし、ワークライフバランスが取りやすい施設の紹介も受けられますので、転職エージェントの活用等も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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