保育士の給料は安い?上がるのか?保育士の給料・年収事情

保育士として働くみなさん、現在の給料には満足していますか?

「子どもは可愛いけど…」「仕事は楽しいけど…」仕事量に見合った給料をもらえていないと感じている方、多いはずです。

仕事は好きだけど給料の面で退職を考えている方もいるでしょう。

そこで、保育士の給料事情について徹底リサーチしてみました。
今後保育士の給料が上がるかどうかについても書いていきますので、「もっと給料を上げたい!」と思っているは、ぜひご一読してみてください!

保育士の退職の理由。給料が安いから保育士を辞めたい?

東京都保育士実態調査報告書によると、現在保育士をしていて退職を考えている方は、全体の約2割となっています。

そして、その理由が1位「給料が安い」2位「仕事量が多い」3位「労働時間が長い」でした。

子どもの命を預かる責任重大な職業の上に、残業や持ち帰りの仕事が多く、その上給料が低いとなると続けていくのは難しいと感じる方も多いでしょう。

すでに保育士を辞めた方の退職理由は、

1位「妊娠・出産」2位「給料が安い」3位「職場の人間関係」という結果でした。

やはり、給料面を退職理由としている方が多いと伺えます。

保育士は中々昇給しないと言われていますし、現状の給料に満足できていないと将来に不安を覚えてしまうこともあるでしょう。

保育士の平均年収

現在もらっている給料が、保育士の中でどのくらいに位置しているのかご存知ですか?将来どのくらいもらえるようになるのか、気になっている方もいると思います。

【年代別保育士の平均年収】
20代:289万円
30代:350万円
40代:357万円
50代:366万円
(参考:平成28年賃金構造基本統計調査)

このように数字で見ると、かなり水準が低く感じられますね。

そして、年齢が上がってもあまり昇給できていないことがわかります。

主任保育士などの役職に就くと、給料が上がってくるかもしれません。

しかし、長く働く人みんなが役職に就けるわけではないのです。
長く働くほど、給料の低さを実感することでしょう。

保育士の給料が安い理由

では、どうして保育士はこのように給料が低くなってしまうのでしょうか。原因を調べてみました。

保育士の給料が安い理由①:歴史的背景

現在のような保育施設ができる前は、家庭の中で子どもを育てることが一般的でした。

19世紀後半頃になると、共働き家庭が少しずつ増え始め女性の育児との両立が難しくなり、子どもの預かる保育園の原型となる施設が誕生します。

戦後に児童福祉法が改訂され、保母資格(現在の保育士資格)ができ、保育に関して専門的な知識を持つ人が施設で働くようになりました。

しかし、この頃は保育士としての役割は小さく、預かるだけという認識が強くあったため、給料も低い額で設定されていたのです。
時代が変わり、保育の質が求められるようになってきましたが、それに伴う給料が追い付いていないという状況です。

保育士の給料が安い理由②:保育園の運営費の確保

私立保育園は、保護者からの保育料と国や都道府県からの補助金で保育園を運営しています。

しかし、保育料は家庭の状況により一定額に定められています。

また、国や都道府県からの補助金も最低限の金額になっています。

そのため、保育園の運営は常にギリギリで、その中から保育士の給料を支払うとなると自然と低い金額になってしまうのです。

これからの保育士の給料はどうなる?保育士の給料は上がるのか?

このような現状ですが、政府は保育士の給料面を少しでもサポートしていけるように、処遇改善策を実施しています。これから実際に給料は上がっていくのか見てみましょう。

技能・経験に応じた保育士の給料・処遇改善

平成29年の4月より、主任保育士以外の役職を増やし、それに伴い処遇改善を図ることが実施されました。

①月額4万円の加算対象:副主任保育士・専門リーダー
②月額5千円の加算対象:職務分野別リーダー
①、②それぞれに、勤務年数のなどの一定の条件をクリアし、都道府県等が行うキャリアアップ研修を修了すると、上記の役職に就くことができます。

月額約6,000円保育士の給料アップ

平成24年から平成28年までの4年間で月額約2万千円が加算されてきましたが平成29年は更に、全保育士を対象に月額約6千円を給料アップを実施しています。

自治体による家賃補助

自治体によって、条件や支給額は異なっています。

しかし、東京都では月額8万2千円の家賃補助があったりと、高い金額を支給しているところがあります。

他の自治体でも数万円の家賃補助が出ているところは多いようです。

保育士の給料は改善傾向にある

長年、保育士の給料が低いことが問題視されてきました。

それにはさまざまな理由が挙げられますが、保育士の質が高く求められている昨今、給料面の引き上げも必須事項ですね。

先ほど紹介したように、政府を中心に保育士の処遇改善策が実施されています。
これらの施策は始まったばかりなので、現場で働く人たちがそれを実感できるのには、まだ時間がかかるかもしれません。

しかし、自治体以外にも各保育園で手当充実させたり、さまざまな工夫を行っているところは多くあります。

保育士という仕事が好きなのに、給料面を理由に退職せざるを得ないのはとてももったいないことです。
ぜひ!これからの、保育士の処遇改善を期待していきましょう。

転職により保育士の給料アップは可能

最近はお給料アップを目的とした保育士の転職も多くなっていますが、
近年の傾向からするとお給料を含めた条件改善の転職を実現されている方は増えています。

転職エージェント等に相談することで条件の良い園の紹介が受けられる可能性は高まってきていますので、
転職により待遇改善をお考えの方は一度保育士に強い転職エージェント等に相談してみるのも良いでしょう。

当サイトでは転職に失敗しないためのコツや転職エージェントの活用法をまとめた記事もございますのでご参考いただければ幸いです。